コバネイナゴ幼虫

Q&A(過去の質問と回答)

飼育編

その他編

 

Q : クダマキモドキの飼育方法は?

A : クダマキモドキは桑や柑橘類の害虫として知られ、モモ、ツツジ、ドウダンツツジ、ヤナギ、 ウメ、ナシ、
リンゴ、カキ、クワ、ガマズミなどに産卵するそうで、広く広葉樹の葉を食べると思われます。代用食として、
ハコベ、レタスなどもいいでしょう。キャベツには虫に対する毒の成分が含まれているので避けてください。
近縁のヒメクダマキモドキという種類は、イタドリの葉を食う事が報告されています。
また幼虫が大きくなるにつれ、脱皮時に広い空間を要求するので、風通しのよい大き目の飼育箱に入れ、
足場を用意してください。金の網でも木の枝でもいいです。(井上尚武、市川顕彦)

 

Q : クツワムシの飼育、産卵、その後の管理は?

A : 市販されている飼育ケースに赤玉土を入れ、家の近くの雑草を植え込み、オスとメス2匹ずつを入れて
飼育しました。エサはナスやキュウリにハチミツをかけ、その上に市販のスズムシのエサをふりかけたもの
を与えました。9月下旬に産卵を確認。産卵は飼育ケースの壁際で行われるので、外部からでも確認でき
ます。その後はスズムシの管理と同様、直射日光の当たらない室内(廊下)に置いて、土が乾燥したら、土
全体が湿るくらい水をかけていました(赤玉土は保水性がよい)。多少の乾燥には耐えられるようですが、
4月以降は特に乾燥させないように注意して水を与えていたところ、6月6日、孵化。その後、毎日のように
孵化が続き、今日(6月9日)現在、50匹以上が孵化しました。とにかく、スズムシの管理と同様にして
いれば、クツワムシの飼育もできるということが分かりました。(西藤祥明)

A : クズをつるごと挿し木して与えています。空間利用ができて葉の持ちが良く餌代もタダ(動物質は死んだ
バッタを(青虫も)肉団子にして食べます。)です。卵もよく産むし、元気です。野菜食で飼っている他家のと見
比べてクズ食のウチのはアクティブなようです。♂は脚が折れても強く♀は産卵管が折れても産み続けてま
す。始め赤玉土の底に水を溜めておくとクズがどんどん吸水し蒸散をするので10月迄霧吹きは殆ど要りませ
んでした。水分を摂り過ぎると口から水滴を戻したり豪快に下痢便を飛ばしたりして調節します。またマメ科の
クズは蛋白質が多い(キュウリ等野菜は少ない)こと、そしてなにより彼等がその茂みを好むことに注目してい
ます。(鳴く虫)
クツワムシ♂2♀2水槽

 

Q : クツワムシの飼育で最後の羽化の段階でどうしても羽化不全になるものが多く出てしまい、困っています。
ケース内には板や太めの棒を立てていますが、結局、羽化はケースの網状の蓋でするものがほとんどです。

A : クツワムシやキリギリス等の脱皮(羽化)の足場としましては、割り箸程度までの細めの植物の茎、
穂、枝等が、後肢を固定して中肢や前肢で両側から掴めるため脱皮中の落下が少なく、懸垂後の掴み
損ねも少ないように思われ薦められます。角度も斜めになっている方が脱皮し易いようです。私はクズを
ツルごと栄養ドリンクの瓶に挿し、濡れティッシュで栓をして入れています。ツルのアーチのやや斜めに
なっている所で好んで脱皮します。ツルにより階層が生まれ他者に邪魔される頻度も少なく、ツル表面の
毛が把握に一役買っているようにも思えます。クズ飼育は、幼虫の減少が激しい方にも有効です。飼育下
でも、できる範囲で自然の模倣が無難だと感じています。(鳴く虫)

 

Q : ケラって飼育できるのでしょうか? もしできるのなら飼育方法を教えてください。

A : アメリカの害虫の教科書を見ると、幼虫、成虫とも野菜、タバコ、ラッカセイ、イチゴ、牧草などの根や地
下茎をかじるとあり、さらに地面に接した部分のイチゴや果物も加害するとあるので、根だけでなく果物など
やキュウリなども与えれば食べると思われます。また、原色図鑑「土壌害虫」気賀澤和男編(1989年)全国
農村教育協会、この中に解説とともに、ジャガイモやサツマイモをかじった写真が載っていますので、これら
も土の中に埋めるなどして餌として使えるでしょう。(井上尚武)

A : ケラの飼育法が偕成社の『近所の虫の飼い方(2)』に掲載されていましたので引用します。土や砂の
かわりに水ゴケをよく湿らせて、10センチの深さに入れて飼育するとよいそうです。雑食性なので、動物質
と植物質のえさを両方与える必要があります。動物質のえさは2〜3ミリのいきたミミズやミールワーム、
煮干や豚肉の赤身など。植物質のえさはリンゴ、枝豆、生の落花生、いろいろな野菜などを2〜3センチに
して与えるとよいそうです。ただし、同じ物ばかり与えていると、食欲が落ちるようです。これらのえさは飼育
ケースの壁に近いところ、深さ2〜3センチのところに置くとよいそうです。水ゴケの表面が乾いてきたら、
霧吹きで水分を補給するとよいと書かれていました。(西籐祥明)

A : 捕った日は凄く元気なのでプラ容器等に入れておき、翌朝見ると死んでいてびっくり!という経験をお持ち
の方、結構いますよね。ケラは衰弱死も厭わず穴を掘ろうとしますし、体表に撥水加工が施されていることから
も判るようにかなり湿気の多い所に住んでいます。また雑食(土中の動植物)性なので高密度で飼うと共食い
します。これらに留意して飼育すれば、♂♀の鳴き声を聞き分けたり、楽しい観察ができますよね。(鳴く虫)

 

Q : ササキリモドキ類の飼育方法は?

A : ササキリモドキの飼育ですが、私の場合餌はオサトラップ用に常備しているサナギ粉をあげてます。
半生タイプのアカムシ(魚の餌)や、家の明かり来る小蛾等をつぶしてもOKです。また、乾燥するとすぐ死
んでしまうので水は絶やさないよう注意が必要です。採集して家に持ち帰った段階でプラケースに移し、ま
ずケースの内側にキリを吹いてやるとたいていは狂ったように水を吸います。これはササキリモドキに限った
ことではないと思います。動物質の餌に水なのですぐに臭くなりますが、あきらめています。あと、共食いす
るので小分けする必要があります。元気であれば夜になると鳴きます。タッピングもします。(柴田直之)

 

Q : マツムシの産卵、その後の管理は?

A : 私が使ったのは枯れて茶色くなったススキの茎です。根元から切って、それを飼育ケースに入るくらい
まで分断したものを、土(赤玉土を使ってます)にどんどん刺して、林立させてます。私の家では、生の茎
よりも枯れた茎の方に産卵してました。産卵後は直射日光の当たらないところ(家の外)に置いて、1ヶ月に
1回ぐらい、ホースでサッと水をかけてました。ちょっと乾燥気味の方がよいようです。4月になったら、1週間
に1回の割合で、ケース全体に水をかけました。このような管理をしていると、6月中旬には孵化し始めると
思います。あと、孵化してしばらくの間は枯れたススキの葉を食べるようなので、茎と一緒に入れておくこと
をお勧めします。ススキの葉以外に、私はなすびやきゅうりにハチミツを塗って、そこに市販のスズムシの餌
をふりかけたものを与えています。ムシャムシャとよく食べますよ。ただ、アリが入らないように注意してくだ
さい。カーテンの布などをケースにはさんでおくとよいと思います。(西籐祥明)

 

Q : カンタンの採集、飼育にチャレンジしてみたいと思っておりますが、鳴声だけでなかなか姿をみつけられません。
カンタンの採集法及び飼育のコツにつき教えて頂けませんでしょうか。

A : カンタンの捕獲についてですが、以前は鳴いている個体を懐中電灯で照らしながら1匹ずつ捕まえていましたが、
時間がかかり、また、不審者に間違えられたこともある(おまわりさんに職務質問された・・・)ため、やめました。
最近は、昼間、カンタンが鳴いていた場所へ行き、捕虫網で付近を横からすくうようにしています。こうすると、オス
だけでなく、メスも採集できます。 飼育ケースに赤玉土(小粒)を入れ、そこに上の部分を切り詰めたヨモギを何本
か植え込んで飼育しています。餌はキュウリやナスビにハチミツを塗り、その上に市販のスズムシのえさをのせた
ものを与えています。(西籐祥明)

 

Q : ヒシバッタを飼いたいのですが餌は何をやったらいいでしょうか?

A : ヒシバッタは枯れた葉やコケ、地衣類を食べるようです。僕はドライイーストを食べるのを確認しています
が、ハラヒシバッタのようないろんな環境にいるものでも卵から親にしたことはほとんどありません。
沢山死ぬんです。(岩田健一)

A : 経験から言うと、万能だったのがヤナギゴケ(蘚類)でした。これは止水や弱い流水に生育するこけで、
川の波打ち際によく生えています。これを採ってきて日当たりのいい水槽で繁殖させ、少しずつちぎって
ヒシバッタに与えます。とってもよく食べます。また、桜やブナの落葉で湿ってやや腐り気味のもいい餌です。
幼虫時代に多数死ぬのは岩田さんの言うとおりで、こればっかりは難しくて難儀します。湿度と餌を工夫する
ことでしょう。うまくやれば、子供が10頭くらい成虫になります。(市川顕彦)

 

Q : カネタタキを発見し捕獲しましたが、どうやって飼っていいのか分かりません。

A : 私はなすにハチミツを塗り、その上に市販のスズムシのえさをふりかけたものを与えています。飼育ケースに赤玉土
を入れ、そこにキクの苗を植え込んでいます。ただ、植物を植え込むと、カネタタキがどこにいるのか分からなくなってしま
いますが・・・結構長生きするので、うまく育てれば秋の終わりまで鳴き声が聞けるかもしれません。(西藤祥明 )

A : カネタタキはまず逃げられない環境をつくることからはじめたほうがいいです。えさは西藤さまが言ってたようにハチミツ
をぬってあげるとよくたべますがコストの問題で最近はやってません。かわりに昆虫用ゼリーや蜜をつかっています。
低コストでよく食べます。メスはやわらかい朽木に産卵します。(桑原和也)

 

Q : ツユムシを捕まえてきましたが、何を食べさせたらいいのかわかりません。何か、台所で使うような手に入りや
すい野菜で、ツユムシが食べてくれるようなエサはないでしょうか?

A : ツユムシはオオバコやタンポポ、ヨモギ、バラ科植物を食べるのであげてみてください。野菜なら白菜、
マメモヤシなどを食べるでしょう。産卵はススキやオニウシノケグサ、イヌムギ、オーチャードグラス、クサヨシ
などのイネ科植物の葉の中に産みます。以上はセスジツユムシの経験をもとに書いています。(岩田健一)

 

Q : コバネササキリやホシササキリの餌で、冬場でも入手が容易な餌ってないでしょうか?

A : ツチイナゴを飼い続けて6年目になりますが、冬場は手に入りやすいイヌムギを主に使ってます。スズメノ
カタビラもいい草です。多くのバッタ類やクサキリ、ササキリ類の主食として威力を発揮するはずです。(島田孝史)

A : 僕は今、ホシササキリとコバネササキリ・セスジツユムシを小鳥用のアワタマ(蜂蜜入り、剥き餌)と半生の
ドックフードをすり潰したもので飼育しています。この飼い方で上手くいかないのは栄養よりも脱皮場所のようで、
共食いが多くなりました。しかし、ちり紙を裂いたものを天井から吊るしたら大分ましになりました。(岩田健一)

 

Q : シブキリの餌のイヌムギの穂が今はなかなか見つからないので大変です。他によく食べる穂はないでしょうか?

A : オヒシバ、メヒシバの穂がいいですよ、ネズミムギは結構沢山穂を出すので、重宝します。あとは、メヒシバ
やススキ、アシなどの茎の先端部分、成長点の部分を自力で皮をむいて食べますので、与えてみてください。
夏場の高温乾燥には、水分の多い、これらイネ科植物のやわらかい茎が最適です。(島田孝史)

 

Q : キリギリスの幼虫が孵化したのですが、餌は何をやったらいいでしょうか?

A : 植物質と動物質両方の餌が必要です。植物では主にキク科の植物がよく、マメ科、イネ科、ツユクサ科も食べ
ます。具体的にあげますと、キク科はタンポポ、ハルジオン、ヒメジョオン。マメ科はカラスノエンドウ、レンゲソウ、
シロツメクサ。イネ科はイヌムギ、スズメノカタビラ、スズメノテッポウ。ツユクサ科はツユクサ、ムラサキツユクサ、
ハカタカラクサ(トラディスカンチアの名前で観葉植物として売られています)。小さめの瓶を用意していただき、それ
に切り花の要領で餌になる草を差します。水と一緒に2〜3日に一度は交換します。
動物質は、小さいうちは市販の餌、大量に飼うのなら小鳥のすり餌や金魚の餌なども重宝します。ドッグフードもよい
でしょう。大きくなったら、少々残酷ですが生き餌を用意しましょう。大体体の半分くらいの虫を1〜2日に一度、与え
ます。おなかがやたらと大きく、餌を食べなくなったものは、脱皮が近いので、できれば隔離しましょう。足場には餌用
の草がそのまま利用できますが、ある程度枝や葉っぱを落としておきます。体が大きくなるにつれ、どうしても窮屈に
なってきます。できるだけ大きい飼育ケースを用意しましょう。(島田孝史)

 

Q : ウマオイの幼虫が、ついこの間まで12匹ほどいたのですが、今や5匹?に。
共食いがすごいとは聞いていましたが、単独飼育すべきなのでしょうか?

A : キリギリス科で肉食性の強い種類を孵化直後から共食いをさせないために考案した方法をご紹介しておきます。
と言っても至って簡単で、親の世代の飼育期間にオンブバッタを適当数入れておけばいいというだけです。オンブバッタ
は水槽の土でも産卵床の砂でも必ず産卵し、キリギリス科とほぼ同時期に大量に孵化してきます。キリギリス科の幼虫
はこれらを食べて成長します。草むらをスウィープして集めた昆虫(主に幼虫)を与える場合は、キリギリス科の種にもより
ますが、だいたいはオンブバッタ、ヨコバイ・ウンカ等の幼虫は食べますが、ササキリ類の幼虫はほとんど食べません。
(鳴く虫)

 

Q : マダラカマドウマをしばらく飼育したいのですが、食べ物や生活環境はどのようにすればいいのでしょうか?

A : マダラカマドウマは、雑食性で何でも食べます。キャットフードやドッグフードも食べます。市販のスズムシのえさ
でも、残り物でも何でも・・・。環境はあまり明るすぎない方がいいでしょう。下に土でも簡単にひいたら、鉢の割れた
みたいなもので隠れるところを作ってあげれば、そこに入り込みます。日当たりがあまりよくないところにおいてあげ
てください。(荒居浩明)

 

Q : ホシササキリが羽化に失敗して、翅がきれいにのびませんでした。ちゃんと草を入れて脱皮場所を作っていたんですが、
プラケースの壁面で脱皮を始めてしまいました。

A : 脱皮場所、十分作ったつもりでも、変なところで始めたりしてしまうことがあるようです。対策として、羽化しそうな
ものは隔離し、網のようなもので覆った中でやらせると良いようです。昔羽化しそうなオンブバッタを網で捕って来て
そのままにしておいたら中で綺麗に羽化し終わってたことがあります。(島田孝史)

 

Q : 脱皮をしそうという状態はどの様に見分ければよいのでしょうか?

A : 主に翅芽の状態(翅芽が厚くなる)で判断しています。あとは餌を食べないとか、大顎の色が変わる(黒っぽくなる)
等の兆候が見られます。(島田孝史)

 

Q : タイワンエンマの飼育ですが、卵から孵化はするのですが、いつも成虫になるまでに全滅してしまいます。採集した終令幼虫
も約半数は羽化失敗しています。餌はキャベツなどを毎日取り替えています。うまく脱皮して成虫まで育てる方法を教えてください。

A : 給水管の綿の栓がきつすぎて、水が虫に供給されていないということがたまにあります。コオロギの場合、
水は絶えず飲めるようにしておいたほうが良いと思います。また、キャベツは一部の昆虫を除くとあまり良い餌
ではありません。一種の毒が含まれているためです。必ずしも必要ではありませんが野菜を与える時にはニンジ
ンを与えると良いと思います。マウスや金魚の餌を主食にしてたまに鰹節などを与えると良いでしょう、また、小さ
な芋虫なども切って与えると積極的に食べます。羽化や脱皮の失敗の原因は、湿度が多いので、過湿、あるいは
乾燥しないよう注意が必要です。常に水を飲める環境にして、全体は特に保湿しないような条件がベストだと思い
ます。(岩田健一)

 

Q : クルマバッタが2匹死んでしまいました。始めは暑さの所為かと思ったんですが、他の種類のバッタは全然平気で、
苦しんでるものはいませんでした。他のバッタに何か起こらぬうちにクルマバッタだけ隔離した方がよいでしょうか?

A : 突然虫が死ぬことはたまにありますが、虫の伝染病かもしれないので、元気なのは別の容器に移すのが
いいでしょう。私も何度もやられました。ウィルスではないかと思います。元の容器は空にして消毒(熱湯でよく洗う)
しましょう。(市川顕彦)

 

Q : 飼っているオンブバッタが去年はまだ小さかったので足温器でプラケを温めてましたが、今は成虫2匹なのでもっと広い
ところに置いてあげたいと思います。寒い季節、どうやって保温していけば良いかアドバイス頂けませんか。

A : ホームセンターなどにある観葉植物用のビニール温室が安価で購入しやすいし、サイズもいろいろあるので
お勧めです。他にヒーターやサーモスタット、温度計が必要です。(橋本和幸)

 

Q : コオロギの場合、飼うのに適した温度というのはあるんでしょうか。校舎は夜は暖房を切ってしまうので、今は電気マット
でじわっと温める程度なのですが、それでも20℃をきる時もありちょっと不安です。

A : コオロギは短期間の寒さには相当強く、成虫であれば10℃程度でもすぐ死ぬということはありません。
電気マットで温めれば冬でも大丈夫だと思います。飼育の適温というのは難しくて、爬虫類の飼育などで行われている
ように暖かい場所と涼しい場所の両方を設けてその両方にシェルターを設けるようなセットを組むと良い結果が得られる
と思います。一方、発育には高い温度が必要です。15℃でもすぐに死なない点は成虫とあまり変わりませんが20℃程度
ではなかなか親になりません。25℃程度は必要で28℃で飼育している論文が多いように見受けられます。幼虫の場合
もプレートヒーターをケースの半分に設置するなどして温度を選べるようにしてあげれば良いと思います。パネルヒーター等
は弱いつもりでもコオロギのいる場所は意外に高温になっているものです。われわれの体温は36℃くらいはありますから。
また、乾燥には強くありません。過湿は良くありませんが、好きな時に水が飲めるようにしてあげてください。(岩田健一)

 

Q : キンヒバリを家でも鳴かせたいなと思い、捕獲を試みましたが姿が全く見えず…。上手な捕獲法はないでしょうか?

A : 足場の悪い芦原に生息するキンヒバリの成虫を採集をするのは困難を極めます。キンヒバリは他のコオロギと違って、
今頃産み付けられた卵はすぐに孵化しそのまま幼虫で越冬するため、この幼虫をねらった方が効率が良いと思います。
4〜5月頃、まだ背の低い乾いた芦原の下草を探すと、薄茶色の成虫前の幼虫が沢山採集できます。あるいは夏から
秋にかけては、孵化したての小さな幼虫がうじゃうじゃと採れます。ただ注意点として、キンヒバリは日長の変化を感じて
成虫となるので、室内の人工光のもとでは成長のばらつきが出やすく累代飼育は難しいかもしれません。(Y.Hiyama)

 

Q : カネタタキやクサヒバリなどの小さな鳴く虫を飼う時に、脱走されない良い容器はないでしょうか?

A : 使っているのはホームセンターで一番よく見かけるプラスチック製容器です(フタと本体がつながっていないタイプです)。
これに、破れたりして使えなくなった捕虫網の一部を、容器よりちょっと大きめに切って、2のように容器の上に置いて、3の
ように普通にフタを閉めます。網のはしが容器の中に入ってしまわないように気を付けさえすれば、本当に逃げにくいです。
えさの交換の時は、ゆっくり網が落ちないように容器のフタを外し、網をそっと取ればOKです。あとは交換中に脱走しない
ように目を光らせるしかないです。通気性もよく、何より脱皮とか羽化の時に「フタのプラスチック面で始めちゃって落っこち
て失敗」ということが無くなります(容器の側面で、という失敗はなくなりませんが…)。生地屋さんで買うと、100cm×80cm
で150円ぐらい(高いのもありますが…)で買えます。なるべくシャキっとした網のほうがいいですね。(高橋知代)

 

Q : 私はキリギリスを飼っていて、胡瓜と煮干をあげていました。今日、後ろ足が片方もげているのを発見しすごくショックでした。
これはよくあることなんでしょうか? 手の施しようはないのでしょうか?

A : この様な事は、昆虫にはよくある様です。特に大型のキリギリス類では、先ず吸盤が壊死を起こし、ガラスやプラスチック
のようなところを登れなくなります。やがて爪、脛、腿へと壊死部分が移ってきます。残念ながら老化現象の一つで、そうなっ
たら二度と元には戻りません。動物質、特に生き餌をやっていてもなるときはなります。しかし同じ虫の種類であっても個体差
があるようで、殆ど脚等が損傷せずに天寿を全うすることもあります。(島田孝史)

 

 

 

 

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